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ジャグリング教室について

ジャグリングをやってみたい、という声が、パフォーマンスの後や、または公園で練習している折りに交わされるつかの間の会話の中から聞こえてくることがあります。
と言っても関東や関西に比べて実際のジャグリングに近づける機会が少ない仙台ですから、やってみる機会、あるいはやってみようと思えることはかなり稀なことだと思います。
しかし、稀なる思いを抱いた方が行く宛もないのでは、ということで、去年から今年にかけて青葉カルチャーセンター河北TBCカルチャーセンターの二つの教室で、決して人数は多いとは言えませんが、熱心な生徒の皆さんにジャグリングを教えています。
こんな難しくて複雑なこと、自分にはできそうもない。なんせこっちの手が言う事を聞かなくて。と抵抗を感じていた生徒さんも、30分も過ぎれば技術の「ものにならなさ」自体とうまく付き合い出しているようです。そして、その様子を見ては、ジャグリングと、またそれを教え教わる関係に浮かび上がる楽しみに、刺激をされています。
10余年を越えるジャグリングとの付き合いで、私はもうジャグリングが「できない」体に戻ることは出来ませんから、目と想像力を働かせ、生徒さんの「できない」体に少しずつ近づいていかなければならず、そのプロセスは、とても難しく、必ずしも上手く行くわけではないのですが、やはりそれは刺激的と言える仕事です。



2年ほど前、縁あってイタリアはコモ市という、ミラノから電車で1時間ほど離れた街(コモ湖沿いに居並ぶ豪奢なホテルは世界中のセレブリティ御用達、とひっきりなしにホテルから離発着するヘリコプターをぼんやり眺めつつ教えてもらいました)に滞在し、市の小学生たちにパフォーマンスを披露し、少しばかり体験もしてもらう機会がありました。
イタリア語は勿論、英語すら覚束ない私は、現地にお住まいの日本人の方々のご協力を得てイタリアの子供たちとコミュニケーションをとりつつ、しかしあまり盛り上がると、そんなにはしゃいでははしたない、と諌めてしまう厄介な先生(しかし最終的に子供よりも盛り上がってしまうのですが)を前に、ショーと、身ぶり手ぶりのジャグリング講座を試みました。3日間のうちに5回のパフォーマンスを行いましたが、なんとか楽しんでもらえたようで、ある回などは子供たちの盛り上がりが堰を切ったように溢れ出て、パフォーマンスの後20分はサインを書き続けるという、恐らく後にも先にもこの時だけという貴重な体験もしました。やはり、この数日は多くの仕事の中でも一際印象深い時間であり、未だふとした折りに思い返すことすらあります。
私をイタリアに招いてくれたのはFabius Constableというハープ奏者でしたが(彼と知己を得た「仙台てっぱ会」の活動についてはまた後日)、親日家でもある氏は1年に1度は来日し、各地で演奏活動を行っています。そんな氏とつい先日、共に昼食を取ることが出来ました。仙台の近況や仕事のことから下世話な話まで、短い時間に話題は気まぐれに飛躍します。そんな時、イタリアでの小学生との仕事を覚えているか、と出し抜けに訊かれました。もちろん、と答えると、その中の一人の女の子が、私のパフォーマンスを見た後、学校に通い、ジャグリングを習い始めた、と教えてくれました。彼女の名はクララ。今もジャグリングを楽しんでいる、と。こう言われて、とりあえず驚いたようにしてみせたものの、嬉しいよりも気恥ずかしい感じの方が勝ってしまうのはどうしてだったのでしょうか。


簡単に教室をやっていることのお知らせのつもりだったのですが、筆が滑ってしまいました。まだまだ、仙台でジャグリングをやってみたい、と思うことは少ないかもしれませんが、もしその時がやってきたら、ぜひ教室へお越し下さい。


そうそう、10月からは青葉カルチャーセンターの講座が第二、第四火曜と、隔週になります。ですので、より気軽に参加できるようになったのではと思います。無料体験講座もありますので、ご興味のある方はカルチャーセンターへお問い合わせ下さいませ。