仙台市地下鉄東西線開業記念大道芸、無事終了しました! それとちょっとジャグリングの話

タイトルが長い! というのはともかく、先日お知らせいたしました、地下鉄開業に伴う大道芸イベントが無事に終了しました。風が強く冷え、パフォーマーはもとより、観客の方々には厳しい環境でしたが、好天に恵まれ盛況と相成りました。

そんな当日の様子をお送りする写真のほとんどは、茶会に引き続き、ホゴノ氏からのご提供。集合写真など、スタッフと見紛うかのような堂に入った撮影ぶりに流石我らのホゴムラ名人と唸らざるを得ません。

ではではいってみましょう!


オープニングセレモニーに参加。東京からのゲスト、おじゃるずさん演出でした。
それぞれ持ち芸を少しずつ。わたしはダメじゃん小出さんとパッシングも。人前でパッシングする機会は滅多にないので、緊張。



これはいつもどおりのわたくし。



シルヴプレさん。男性の柴崎さんは仙台のご出身。
大道芸といえば話芸の側面が強いのですが、おふたりは全くのサイレント。



この業界で知らぬ人はいない、ダメじゃん小出さん。次々際どいギャグが出てきます。


エキセントリックなビジュアルに作りこまれた芸のギャップが映えます。


こちらは地元からみみたこさん。
いつもはピアノのたこやきさんとご一緒ですが、今回はソロ。


同じく仙台からサニー柴田さん。
各地でご覧になったことのある方も多いであろう、ベテランパフォーマーです。


現役大学生のJINくん。おニューの衣装ですね。


今回の企画のリーダーの一人、華千代さん!



ここからはフィナーレショー。
小出さんの台本を元に、仙台芸人もコーナーを作りました。






そしてもう一人のリーダー、もんたさんが〆のパフォーマンス。




東西線の駅名が書かれたシガーボックスを1つずつ重ねて取っていきました!







みんなで集合写真!!


この写真には写っていませんが、動線確保などの交通整理を行ってくれた東北大学クロースアップマジック同好会の皆さんやジャグボーイズのトッシィにフミィさん、東北学院大学奇術部の渡辺くんに、ヨーヨーインストラクターでもある明戸翔くん、ろっけんパークの皆様や関係各所で諸々の調整を行っていただいた方々が、このような華やかさを支えています。改めて御礼を申し上げます。


おそらく大きな大道芸イベントはこれが今年最後。それにしても勉強になることの多い一年だったと、早々に総括しても悔いのない年であったと思います。
これからも応援の程、よろしくお願い致します!

と言いつつ、もちろんお仕事は残っていますし、まだまだ駆け込みでのお問い合わせもお待ちしております!


***



最後に少しだけ、フランスのジャグラー、Guillaume Karpowiczの話です。
彼は確かもう5年ほど前でしょうか、ディアボロを1個から、当時ごく限られていた人間だけが扱えた4個まで、それも複雑かつオリジナリティのあるパターンをこれでもかと盛り込んだ動画を発表したのが記憶に残っていますが、DOCHというサーカスの名門校に入学した頃を境に動画を非公開にしていて、つい先日空中ブランコディアボロの技術を組み合わせた面白い動画を発表したばかりでした。久々の動画とはいえ、どこか余技のような感触すらあります。

  

そんな彼がまた、動画を発表しました。

  

かつての動画とは対照的に、ひとつのディアボロだけを扱った動画です。タイトルも"One Diabolo"とされ、彼がこの「ひとつのディアボロ」のアイディアにどれだけ時間と頭脳とを傾注してきたかが伺われます。

とはいえ、あまりディアボロに馴染みのない方がこれを見ても、なにがどう面白いのか、ピンと来ない向きもあるかもしれません。いや、ジャグラーですら、競技会志向であれば、難易度の点から言って微妙なものが多いかもしれません。しかし先に言ったように、彼は決して技術に劣るどころか、世界で指折りのテクニシャンといっていいパフォーマーです。なぜこれが、彼の5年の沈黙を破るに値するアイディアと見積もったか、考えなければなりません。痙攣的な反復のムーブ、連続的な流れの切断、タッティングのようなスティックの扱い、総じてヒップホップカルチャーの文脈にあるリズム感に見えますが、そのマナーを単純に移植されたわけではない。
Guillaumeが試していることには、まだ掴みきれない印象もありますし、逆に、背景があからさまだったりして、整理され切らないところがある。このようなディアボロが、何をなしえるのか、おそらくGuillaume本人も含め、まだわからないはずです。それ故に刺激的な予感がする。たとえばダンスでも音楽でも、それが素晴らしいのは、我々が我々について何も知らずにいることを教え、かつ、これからも知ることができるという予感に満ちているからではないでしょうか。


いやー、でもこれ、率直に言って、来たな!という感じです。
先送り先送りしていたディアボロのことについて、ようやく考えられる機会かもしれません。