ストリップ

石原さゆみ『キッチン』 または祈りとしてのストリップ

※本記事は演目への詳細な言及を含みます さゆみさんには–––と、つい親しげに呼びかけてしまうが–––きまじめな分析や批評の網目をひょうひょうとすり抜けていくような、とらえどころのなさがある。さゆみさんこと踊り子の石原さゆみは、笑顔なのにふてぶてし…

ストリップの文集『ab-(あぶ)』発刊

人生を即興にするな、とジャズミュージシャンのロバート・グラスパーは言った。しかし思いつきで行動することの快適さはどうしたってあり、そういう快適さに乗っかってこれまでも色々やってきた。 即興だけに、もはや思いついた文脈すら忘れてしまったが、先…

ストリップ劇場、愛の対象について

つい先日、武藤大祐さんとだらだら(210分間)ツイキャスでストリップの話をする配信をした。だれが見るのかと思いつつ、ある程度発言に責任を持つためにも公開していたら、アーカイブをご覧になった方からご感想のツイートをいただいたりした。いただいたりし…

観たもの聴いたもの - 2021年上半期

思い立って1月からK-POPの勉強を始めた。楽曲の重複を含む独特なリリース形態のあるK-POPで音源の数を数えることにそれほど意味はないが、iTunes(いまは「ミュージック」だっけ)で+300前後。 次いで、Vliveを知り、そこで「Run BTS!」を遡りはじめる。これ…

ある踊り子

持て余すほどの幸福に預かるとき、何も考えずにそれに浸り切るのでなく、それをどうにか誰かに分け与えられないかと思う。その幸福の中身は、各々によって様々であるだろうが、私はある踊り子を介して得られた幸福を等分することはできないか、やはり考えて…

ストリップ見聞記(3)

正直に言えば、この記事まで出すことは、あらかじめ考えていた。というのも、自分がアイドル文化に軸足を置きつつ、ストリップ文化へと片足を踏み込んだのだから、その逆、つまりストリップ文化に軸足のある人々へ、アイドル文化から差し出せるものを伝えた…

ストリップ見聞記(2)

すべてのパフォーマンスを見終わって、道玄坂を下りながら、ストリップは(すくなくとも道頓堀劇場においては)、かなり形式性の強い芸能だということを理解した。なるほど、と声には出さなかったが、見てみてはじめて深く納得できることが、とにかく多かった…

ストリップ見聞記 (1)

縁があってストリップを観に行くことにした。といっても、誰に手をひかれるでもなく、ひとりで勝手に行ったのだが、これにはきっかけがある。 ひとつには『イルミナ』。ストリップについて書かれた同人誌である。この本を、ストリップを観る前日の文学フリマ…