4月のご報告

いつの間にやら4月ももう後半、ベルギーももはや遠い昔のようです。

 

そうそう、すっかりご報告が遅れておりました。

 

 

4月8・9日とベルギーはイーペルにて開催された"De Gevleugelde Stad Ieper"へ空転軌道のメンバーとして参加してまいりました。期間中は雲一つない晴れ渡る空に加えて、20時過ぎまで日の残る一年ぶりのヨーロッパに興奮。夕暮れも日本のそれとは違って、ひときわ濃い光がいつまでも建造物に当っては赤く照らすのも格別です。

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ステージはこのような具合。左手にももうひとつステージが組まれていて、交互にパフォーマンスしていくのですが、なぜか音響も椅子もその都度スタッフに観客自身までもが移動させる仕組み。時折ステージ上に椅子が残されて、パフォーマーが並べたり。日本に比べてごくごくゆるい運営も、心地よいものでした。ところで、奥の建物、楽屋になっているんですが、これがまたいい雰囲気でして。

 

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これです。
撮影の為明度をあげていますが、レンガで組まれた...たぶん干し草などを置いておくための場所だったのかなと思っていましたが、うす暗く、むしろ西洋にまで来て、谷崎言うところの「陰翳礼讃」的な情緒を感じて楽しんでいました。いまの日本はフラットな照明の環境が多すぎますものね。

パフォーマンスは二日間で計四回。それぞれに課題があり、終わるたびに全員で修正に取り掛かる過程も含めて、久しぶりにパフォーマンスという仕事の楽しさを堪能した気がしています。ヨーロッパの観客は(といってもごく少ないサンプルです)、楽しむための集中と、個々人の気散じな様子が日本とは違った仕方でミックスされているように感じられていて、その混ざり具合で、4回とも違う感触を得ていました。


 

これは2日目(フェスティバルとしては3日目)の最後、ケータリングが出されるフロアにサプライズでやってきたバルカンブラスのバンド演奏の一部です。個人的に10代後半最も繰り返し聴いていた音楽ジャンルなだけに興奮収まりきらずやたらに動画を撮って踊って騒いでしまいましたが、この30秒ほどの断片でも、楽しそうに列を作って踊っている人と我関せずの人とがバラバラにいて、このあり方がとても好ましく思いました。
そうそう、一瞬映る黄緑色のTシャツを着ているトニというイタリア人(結局最後までなんのパフォーマーなのか聞きそびれてしまった笑)が一際やかましく、フロアの盛り上げ役として大活躍していました。よい思い出です。

ボランティアスタッフの方々も少人数ながら手厚いケアで、かつとても気さくで、うえのケータリングも昼食時はラジカセの音楽に合わせて合唱しながらサンドウィッチを作っていたり...笑 また、ヨーロッパのフェス出演に慣れているACE-Kさんにもたいへんお世話になりました。稽古期間を含めると、ほんとうに多くの方々の下支えあって初のヨーロッパでのフェスティバル出演を楽しめました。私は今後いたりいなかったりの空転軌道ですが、今後とも応援よろしくお願いします。

 

そんな空転軌道の凱旋パフォーマンス(?)となる「空転劇場 vol.12」が5月23日に浅草東洋館で開催されます。こちらもよろしくお願いいたします!

 

 

 

そしてそして、先の日曜は「深川美楽市大道芸」へ出演してきました。
こちらも前日夜の雨もどこへやら、快晴快晴。

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商店街を歩行者天国にして、路肩にフリーマーケットや手相見やマッサージや...と盛り沢山な店が即席に構えられ、定点での大道芸以外にもスタチューや音楽演奏も含めてパフォーマンスが行われます。

 

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クラウンYAMAさんのパフォーマンス

こちらも手作りのこじんまりとした雰囲気がよく、年々賑やかになっているとのお話でした。主催はパフォーマーのハードパンチャーしんのすけさん。日本ジャグリング黎明期といっていい時期から、今でこそ珍しくないものの、多数の自主公演をプロデュースされており、いろいろなお仕事で仙台にも縁のある方です。この日は他の場所で大きな大道芸フェスティバルもありましたが、ごくローカルな楽しみとしてこのようなフェスティバルが増えていくのは、多くの難しさはあるものの、とても楽しいことですね。

 

そうそう、パフォーマンスのあとや楽屋で、「空転劇場で見ました!」とお声がけいただくことがあり、これも嬉しい限りでした。いやはや、いろいろな方に見られてるものですね...
そんな空転劇場も来月23日で二周年とのこと!浅草は東洋館で...と別に回し者ではありませんが、ぜひ足をお運びください。仙台からJINくんも出演しますよー。

 

あ、報告がいくつも重なってしまいますが、美楽市の前日、まったくの偶然に、面白いパフォーマンスを拝見しました。その名も「燃えるゴミ」!
元to R mansionのデビさんとパフォーマンス初体験(!)というシホさんによるユニットのデビューステージでした。どことなく、どくんごを思い出させるテイストも感じられることへ勝手に親近感をおぼえ、ひとりにやにや。今後のお二人の活動に注目します!