前回の「その四」から二ヶ月、今回も東京からパフォーマーを一組お招きしての開催です。
「多夢多夢茶会」は中山にあるカフェを利用した、ジャンルを混交したオムニバス形式のパフォーマンスライヴの企画です、とひとまずは言えることでしょう。「茶会」と銘打っているのは、ライヴ後の、パフォーマーを交えた打ち上げ(というほど大仰ではない)を指しもしますが、プロセニアムの舞台と違って、厳密にパフォーマーと観客の位置を画定しづらい多夢多夢舎の建物の作りを利用した上演のあり方にも由来します。"会"というほどに立場が平準化されるわけではないが、ホストとゲストがゆるやかに混ざるようなニュアンスとしての"茶会"...です。
さてさて、今回の出演者です。地元からは、仙台で最も有名な劇団の一つと言っていいでしょう。「劇団 短距離男道ミサイル」です。プロフィールにはこうあります。
2011年4月、震災後の混乱冷めやらぬ仙台の地で結成。
男が昂ぶったときに放出されるエネルギー、汗、涙等のほとばしりを
ウリにしている仙台発信の新進気鋭の表現集団。ストーリー性よりも
各シーンの爆発力、瞬発力で勝負していく独特のスタイルにより
生まれた作品群は、仙台を始め全国で大反響を巻き起こしている。
ほとばしりと爆発の表現のためか、何かと肌を露出するミサイルの皆さんの、それはいかにも「男」らしく、笑えてしまう爽やかさも大きな魅力ですが、構成や演出面の緻密さ、テクストを読む角度の鋭さなど、見逃してはもったいない面白さが沢山あります。
写真では大所帯ですが、今回はその中から数名参加していただけるとのこと。
もう一組は「燃えるゴミ」。
1999年春、大学の演劇部で知り合う。それぞれに演劇、ストリートパフォーマンス、ジャズダンス、クラシックバレエなどをして過ごす。18年の歳月を経て発火し燃えるゴミとなった。
ユニット名からして謎の多いユニット...しかし実際お二人での活動は始まったばかり。東京でご縁があってパフォーマンスを拝見しましたら、なにやら変な事をしているので、これは茶会にお招きしたらどうなるのだろう、とお声がけした次第。
ナンセンスなコントのようであり、叙情的でもあり、どこか、どくんごを思わせる風味もあります。
茶会には、パフォーマンスのジャンルを混交するという企画の前提がありますが、今回は二組とも広義の「演劇」と呼べなくもない気はしており、いやしかし「燃えるゴミ」が「演劇」かというとどうなのだろう...というジャンルの定まらなさ自体が、我々の催しにこそ、強さを与えてくれるのではないかと期待しています。
毎度説明しづらい催しに、そうそうお客さまが我先にと集まるわけでもないのは自明でして、ギリギリまで席を埋めるのに苦慮するのですが、一度お越しいただいて、雰囲気を気に入っていただくことも珍しくありませんし、打ち上げもワイワイするわけでもなく普通にお茶を飲む程度ですので、まあまずはいらして下さい。
というわけで詳細は以下!
『多夢多夢茶会 その五』
開催 11月26日(日)
会場 多夢多夢舎中山工房(http://tamutamu.jp/)
開場 13:30 開演 14:00
料金 1500円(1ドリンク付き)
20席限定・予約優先
※小学生以下ドリンク代500円のみ
出演者
燃えるゴミ
劇団 短距離男道ミサイル
構成
結城敬介
主催
タゴマル企画
予約連絡先
tamtamchakai@gmail.com